当店のこだわり

良い物を安く!

私が、父から今の店を引き継いだときは、呉服業界全盛の時でした。 当時、京都に仕入れに行くと、商品に関しては、ちょっと見ただけで良け れば余分に仕入れ、店に戻って再度検討して悪ければ、即返品するよう な、今思うと赤面するような恥ずかしい仕入れをしていました。 そんな数年が過ぎた頃、当店のモットー「良い物を安く!」を 考えたら、このままでいいのかな?という疑問が頭をもたげてきました。 元来、私も一流の物に憧れ、どこに行けば良い物が安く買えるかを考え る平凡な消費者でした。そんな一消費者の眼で自分の店を見てみたら、 決して良い状態とは言えませんでした。 「良い物を安く!」を実践するには、どうすればいいか・・・これが宿題と なりました。

仕入れは一品一品、丁寧に選品

安く仕入れるにはどうすればいいかを、色々と考えました。

1.仕入れは一品一品丁寧に選品し、後から決して返品しない。・・・仕入先からの信用を得る為
2.仕入れは手形をやめて、現金決済にする。・・・仕入先のリスクが減り、大幅なコストダウンになる

これらのことを実践したら、かなり仕入れ価格が安くなり、結果お客様に安く提供できるようになりました。 そうこうしていたら、バブルがはじけて、仕入先の問屋が半分は倒産してしまいました。良い商品を取り扱っていた 問屋がなくなり、直接メーカーからの仕入れに変更しました。 バブルがはじけた影響は、大きなメーカーも直撃しました。バブルで人件費が上がり、コストが安いという 理由だけで、当時の中国や韓国に工場を作ったメーカーもありましたが、コストだけの理由で日本の伝統工芸 技術が外国で即伝承できるわけがありません。このように取り巻く環境が一変し、家族で細々と続けてきた産地は後継者がいないまま、伝統の灯が消えそうな状態です。

作り手の顔が見える作り手の心が伝わる

その土地だからこそ出来る物が各地にありますが、その灯を絶やさない為には「少量生産」ではあっても、しっかりと販売ルートを確保して、注文を絶やさない事の一点に尽きます。「少量生産」即「稀少品」ということで暴利をむさぼっていたら、注文を絶やさないようにはなかなか出来ません。私の商売のやり方の変化に加え、呉服業界の変化もあり、伝統の灯を絶やさない一助になればという一念で、これからの商売を続けていけたらと思っています。『作り手の顔』が見える作品『作り手の心』が伝わる作品にこだわります。

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